並列ネットワーク

XRP Ledgerにはピアツーピアの本番環境のネットワークが1つ存在し、XRP Ledger上で行われるすべての取引はその本番環境のネットワーク、すなわちMainnet内で発生します。

また、Rippleでは、XRPLコミュニティーのメンバーがMainnet上にあるものに影響を及ぼすことなくXRPLテクノロジーとやり取りできるように、TestnetとDevnetの2つの代替ネットワーク(AltNet)を提供しています。3つすべてのネットワークの詳細を以下に示します。

ネットワーク アップグレード頻度 説明
Mainnet 安定版リリース XRP Ledger。ピアツーピアサーバーのネットワーク機能を備えた分散型の暗号台帳であり、XRPの土台となるものです。
Testnet 安定版リリース XRP Ledger上に構築したソフトウェアのテスト環境として動作する「代替環境」のネットワーク。本番環境のXRP Ledgerユーザーに影響を及ぼすことも、本物の通貨をリスクにさらすこともありません。TestnetのAmendmentのステータスは、Mainnetを厳密に反映するようになっていますが、分散型システムが持つ予測不可能な性質により、タイミングにわずかな違いが生じることがあります。
Devnet ベータ版リリース 次期リリースのプレビュー。XRP Ledgerのコアソフトウェアへの不安定な変更がテストされます。このAltNetを使用すると、開発者はまだMainnetで有効になっていないXRPLの計画段階の新機能やAmendmentを操作したり学習したりすることができます。

TestnetとDevnetはそれぞれ独自にテスト用XRPを提供しています。このテスト用XRPは、XRP Ledgerの試用およびアプリケーション開発やインテグレーションに関心のある対象者に、Rippleが無料で提供するものです。テスト用XRPは、現実世界での価値はなく、ネットワークがリセットされると失われます。

注意: RippleはAltNetの安定性について一切保証しません。これらのネットワークは、サーバー構成、ネットワークトポロジー、ネットワークパフォーマンスのさまざまな特性をテストする目的でこれまで使用され、またこれからも同様に使用されます。

並列ネットワークとコンセンサス

使用するネットワークを定義するrippledの設定はありません。その代わり、信頼するバリデータのコンセンサスに基づいてどのレジャーを正しいレジャーとして受け入れるかを把握します。rippledインスタンスからなる異なるコンセンサスグループが、同じグループの他のメンバーだけを信頼する場合、各グループは引き続き並列ネットワークとして機能します。悪意のあるコンピューターや不適切に動作するコンピューターが両方のネットワークに接続している場合でも、各ネットワークのメンバーが、定数設定を超えて別のネットワークのメンバーを信頼するように設定されていない限り、コンセンサスプロセスに混乱は生じません。

Rippleでは、TestnetとDevnetでメインサーバーを運用しています。独自のrippledサーバーをTestnetに接続していただくことも可能です。TestnetとDevnetでは、多様で検閲耐性のあるバリデータのセットが使用されていません。そのため、RippleはTestnetやDevnetを定期的にリセットできます。

関連項目