temコード

これらのコードは、トランザクションの形式が正しくないため、XRP Ledgerプロトコルに基づきトランザクションが正常に完了しないことを示します。これらには-299から-200までの数値が含まれています。実際のエラーに対して数値は変更される可能性がありますので、これに頼らないでください。

ヒント: temコードが付いているトランザクションはレジャーには適用されません。またこのようなトランザクションが原因でXRP Ledgerの状態が変わることはありません。有効なトランザクションに関するルールが変更されない限り、temコードが最終的な結果となります。(例えば、Amendmentの有効化前に当該のAmendmentの機能を使用するとtemDISABLEDになります。後日Amendmentが有効化されると、エラーになったトランザクションは有効となり、正常に処理される可能性があります。)

コード 説明
temBAD_AMOUNT トランザクションにより指定された額(宛先へのPaymentAmountまたはSendMaxの金額など)が無効でした。マイナスの金額が指定された可能性があります。
temBAD_AUTH_MASTER このトランザクションの署名に使用されたキーが、トランザクションの送信元アカウントのマスターキーと一致していません。また、アカウントにレギュラーキーセットがありません。
temBAD_CURRENCY トランザクションの通貨フィールドが誤って指定されています。正しいフォーマットについては、通貨額の指定を参照してください。
temBAD_EXPIRATION トランザクションの有効期限の値が誤って指定されています(OfferCreateトランザクションなど)。あるいは、トランザクションに必須の有効期限値が指定されていません(例えば、EscrowCreateトランザクションの作成過程などで)。
temBAD_FEE トランザクションでFeeの値が誤って指定されています(例えば、XRP以外の通貨やマイナスの額のXRPを指定するなど)。
temBAD_ISSUER 要求に指定されている通貨のissuerフィールドが、トランザクションにて誤って指定されています。
temBAD_LIMIT TrustSetトランザクションでトラストラインのLimitAmount値が誤って指定されています。
temBAD_OFFER OfferCreateトランザクションで無効なオファーが指定されています(XRPをXRP自身と取引するオファー、マイナスの額のオファーなど)。
temBAD_PATH Paymentトランザクションの1つ以上のパスが誤って指定されています。例えば、XRPのイシュアーが含まれていたり、アカウントが異なる方法で指定されたりするなど。
temBAD_PATH_LOOP Paymentトランザクションパスの1つがループとしてマークされているため、限られた時間内に処理できません。
temBAD_SEND_XRP_LIMIT Paymentトランザクションで、XRP間の直接支払にtfLimitQualityフラグが使用されましたが、XRP間の支払いでは通貨の取引は行われません。
temBAD_SEND_XRP_MAX Paymentトランザクションで、XRP間の直接支払にSendMaxフィールドが指定されていますが、XRPの送金ではSendMaxは不要です。(SendMaxでXRPが有効となるのは、宛先へのAmountがXRPではない場合のみです。)
temBAD_SEND_XRP_NO_DIRECT Paymentトランザクションで、XRP間の直接支払にtfNoDirectRippleフラグが使用されていますが、XRP間の支払いは常に直接行われます。
temBAD_SEND_XRP_PARTIAL Paymentトランザクションで、XRP間の直接支払に tfPartialPaymentフラグが使用されていますが、XRP間の直接支払では常に全額が送金されます。
temBAD_SEND_XRP_PATHS Paymentトランザクションで、XRP送金時のPathsが指定されていますが、XRP間の支払いは常に直接行われます。
temBAD_SEQUENCE トランザクションは、トランザクション自体のSequence番号よりも大きいシーケンス番号を参照します。例えば、取り消したいオファーは、そのオファーを取り消すトランザクションよりも後に置く必要があります。
temBAD_SIGNATURE このトランザクションを承認するための署名がないか、または署名の形式が適切ではありません。(適切な形式の署名がアカウントで承認されない場合は、tecNO_PERMISSIONを参照してください。)
temBAD_SRC_ACCOUNT このトランザクションの送信元のAccount(「支払元アカウント」)のアカウントアドレスは適切な形式ではありません。
temBAD_TRANSFER_RATE AccountSetトランザクションのTransferRateフィールドのフォーマットが適切ではないか、または許容範囲外です。
temCANNOT_PREAUTH_SELF DepositPreauthトランザクションの送信者は、事前承認対象のアカウントとしても指定されていました。自分自身を事前承認することはできません。
temDST_IS_SRC トランザクションで宛先アドレスがトランザクションの送信元Accountとして誤って指定されていました。これにはトラストライン(支払先アドレスはLimitAmountissuerフィールド)とPayment Channel(支払先アドレスはDestinationフィールド)などがあります。
temDST_NEEDED トランザクションで宛先が誤って省略されていました。これは、PaymentトランザクションDestinationフィールド、またはTrustSetトランザクションのLimitAmountフィールドのissuerサブフィールドで起こり得ます。
temINVALID その他の理由により、トランザクションは無効です。例えば、トランザクションIDのフォーマットや署名の形式が正しくないなど、トランザクションを解釈する過程で何らかの誤った処理が発生した可能性があります。
temINVALID_FLAG トランザクションに指定されているフラグが存在していないか、または矛盾するフラグの組み合わせが指定されています。
temMALFORMED トランザクションのフォーマットで不明な問題が発生しました。
temREDUNDANT トランザクションは処理を行いません。例えば、送信側アカウントに支払いを直接送金する場合や、同一イシュアーの同一通貨を売買するオファーを作成する場合などです。
temREDUNDANT_SEND_MAX 削除: rippled 0.28.0
temRIPPLE_EMPTY Paymentトランザクションに指定されているPathsフィールドが空ですが、この支払いを完了するにはパスが必要です。
temBAD_WEIGHT SignerListSetトランザクションに無効なSignerWeightが指定されています。例えば、0やマイナス値など。
temBAD_SIGNER SignerListSetトランザクションに指定されている署名者が無効です。例えば、重複するエントリが指定されている場合や、SignerListの所有者がメンバーでもある場合などです。
temBAD_QUORUM SignerListSetトランザクションに無効なSignerQuorum値が指定されています。この値が0以下であるか、またはリストのすべての署名者の合計数を超えています。
temUNCERTAIN 内部使用のみ。通常はこのコードは返されません。
temUNKNOWN 内部使用のみ。通常はこのコードは返されません。
temDISABLED このトランザクションには、無効化されているロジックが必要です。通常これは、現行レジャー向けに有効化されていないAmendmentを使用しようとしていることを意味します。